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農業と気象、そして環境問題まで

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農業と気象は密接な関係があります。このページにはそんな話題を中心に掲載していく予定!です。
CONTENTS
・営農スケジュールのための天気予報→ 天気予報ページへ
・作物の生育を占う長期予報(1ヶ月予報、3ヶ月予報など)→長期予報のページ(工事中)
・勝央・奈義地域に特有の広戸風・濃霧について→局地気象のページへ(工事中)
・ハウス内の環境制御について(温度分布、結露予想など)→ハウス気象ページへ(工事中)
・作物の栽培管理や生育予測に関わりの深い気象データ集→気象データのページ(工事中)

トピックス;  

 2008/3/24 最近の気温動向(平年値比較グラフ)
 ブドウの生育は気温に大きく依存します。休眠期に差し掛かった昨年10月頃からの気温変化を平年値と比べられるようにグラフ化してみました。
 気温の平年値は1979年から2000年までの22年間の平均を使用しています。
 近畿中四国農業研究センターのデータ

 
このグラフを見ると、3月10日頃から急に暖かくなっています。本日24日の週間予報では気温は平年並み。その後も平年並みかやや高めで推移する予想なので、萌芽は例年よりやや早くなりそうです?(桜の開花も早いようだし・・)

 2008/3/23 異常天候早期警戒情報が発表されるようになりました。
 異常な高温が続くなど、社会にさまざまな影響が発生する可能性がある場合、できるだけ早い段階で警報を発表しようというもの(当面は、気温のみを対象)。
 情報発表日の5日後から14日後までを対象として、7日平均気温が「かなり高い」または「かなり低い」となる確率が30%を超えると予測した場合に発表されます。
  http://www.jma.go.jp/jp/soukei/

 下記URL
  http://ds.data.jma.go.jp/gmd/cpd/soukei/guidance/index.php?n=47756
には、その詳細が記載されていますが、アプレットを自分で操作して「どの程度の気温がどの程度の確率で発生しそうか」を調べることもできます。
 

2008年ブドウ樹の低温遭遇時間(奈義町のアメダス気温要素参照)


 低温遭遇時間
  奈義アメダスのデータを参照して、7.2℃以下の時間を積算。
  縦軸は時間。 横軸は2007年10月20日以降の日付
  600時間を超えたのは2007年12月17日頃。1000時間を越えたのは2008年1月8日頃。

 2005/6/2 2ヶ月連続の少雨記録更新
5月の総雨量は93mmとなり、1977年の奈義アメダス観測以来最低の雨量となりました。前月4月も37mmと史上最低の降水量であり、2ヶ月連続の記録更新です。これで干ばつ騒ぎにならないのが不思議なのですが・・。

 2005/5/21 天気予報と栽培管理
22〜23日に予定していた雨が、今日の週間予報ではどうやら怪しくなってきた。このままだと28日以降まで雨は期待できないことになってしまう。
先日の雨はたったの4mm(奈義町)で、今日現在今月の積算は89mm(5月の平年値は177mm)。もし月末たっぷり降ってくれないと1984年以来の100mm以下という記録的な干ばつになる可能性も出てきた。先月が平年の1/3以下、今月も記録的となるとちょっと心配である。
少なくとも、この先一週間は20mm以上のまとまった雨量は期待できそうにない。7月になって堰を切ったように降られても困る。こんな時の栽培管理の作戦ってあるのだろうか?
本来なら、このような年毎の気候の差異に対応して栽培管理も変わってくるのだろう。
ブドウは追肥が主なので、灌水さえできれば干ばつはあまり怖くないのかも知れない。それなりの管理もやり易いだろう。しかし、以前に栽培していた葉タバコなどは、一発肥(っていうのかな)で収穫までの生育が決まってしまため、その間の天候が収量や品質に大きく影響する。素人考えでは、運を天に任せているのだと思ってしまうが、きっと玄人たちは(無意識のうちに?)、タバコの生長を見て、摘芯時期や深さ、収穫時期の調整や収穫葉の区分などで対応しているのじゃないだろうか、っと思う。

今日までの気象条件はこれこれだった、今後3ヶ月の天候はこれこれ、だから今後の管理はこうだ!ってな訳にはなかなかいかない。

 灌水の考え方(その2)
肥料がどのように根域に届き、植物に吸収されるか調べてみた。
○水分の移動と肥料成分の浸透とは異なる(肥料成分と土との相互作用)。
○窒素(特に硝酸態)は、過剰な灌水で溶脱による損失がある(50mm以上は著しいらしい)
○その反面、リン酸はやはり表層5cm程度までで大半がつかまってしまう。
○カリはその中間的存在(プラトー型と呼ばれる分布を示すらしい)。
○ま、この辺りを考慮して20mmが相場ということらしいし、また化成肥料の成分含量比や推奨される施肥設計値に反映されているらしい。
○干ばつなどによる、塩類の表層への集積はこの逆になるのだろうか?
○ただし、これらは土質によって著しく異なる。黒ボクと我畑のような粘質で耕耘するとコロコロになる土、また砂質土などでそれなりの調整が必要なのだろう。パーライトやピートモスなどがたっぷり入ったふかふかの土もそうなんだろう。

 灌水の考え方
「灌水をまめに」などといわれてもどの程度がまめなのか分からない。ちょっと調べてみた。
 土壌水分と気象条件との間には概ね下記のような関係があるらしい。
適度な土壌水分は、作物の種類やその生育段階によって異なるが、一般的には
 pF=1.6〜2.7  (最大容水量=0 しおれ係数=4.2)
といわれている。仮にpF=2.0の時に日雨量20mmの降水があったとするとき、土層の深度20cmの部位でその日のうちに
 pF=0.6
程度、いっきに下降する。その後、晴天が継続すると、盛夏季の果樹園でのデータによると
 pF/day=0.1  (曇天では、この半分の0.05、)
程度で急速に乾燥していく。深度40cmの部位ではこの半分程度。従って、1週間足らずで降水の恩恵は消えてしまうので、晴天が続く場合は、一週間に一度20〜30mm(10a当たり20〜30tの水量)の灌水が必要となる。
ま、土の様子を自分の目で見れば、こんなデータを気にする必要もないが、しかし参考にはなる。
(詳しくは→http://www.pref.fukushima.jp/norin-kenchu/farmforestinfo/kouon.htm)

 晩霜への注意(5/9)
 もう晩霜の季節も終わりに近づいたが、今更だが改めて留意点をまとめてみた。
具体的な晩霜対策はいろいろ言われているので、ここでは特に触れない。今どき古タイヤを燃やす人はいないだろうが、日中の灌水とかマルチやキャップなど、手軽で効果的な方法について事前に準備しておかないと、いざと言うときに間に合わないと困る。
しかし、準備はできていても、降霜の発生を予測できないと意味が無い。対策としては、岡山地方気象台から発表される霜注意報をチェックするのが最も簡単で確実。でも前日に発表されても、当方にもいろいろ都合があり、リードタイムを十分見て欲しいということもある。
その点、週間予報の方が参考になることが多い。週間予報では予想最低気温も同時に発表されている。通常、気温とは地表1.5m程度での温度だが、放射冷却により地表面は気温より2℃程度低くなることはざら。ぶどうの成木では通常の気温をみればOKかもしれないが、新植の苗木の場合は、地表面近くの温度が気にかかる(野菜などはなおさら)。

週間予報でのチェックポイントは、放射冷却が発生するかどうか?
その発生条件は、
 ・4月〜5月、移動性高気圧に覆われるとき。
  移動性高気圧が西(北西)から接近し、気圧配置などの影響で当該地域に寒気が入りやすく、日中の気温が今ひとつ上がらない。そして夜間には高気圧が真上に来て良く晴れ、無風状態に近くなる。
 ・春先なのに冬型の気圧配置になり寒が戻る場合。
  この気圧配置では中国山地の南側が良く晴れることが多い。日中は北(北西)風が強くなるが、盆地などでは夜間に冷気湖が形成され無風状態なることがある。
 ・夕方の湿度が比較的低い。
 これらの状態が予想されて、かつ最低気温予想が5℃を下回るときは、一応心の準備をすべきなだろう。そして、翌日または翌々日の天気予報で再度確認し、霜注意報をチェックする習慣をつけるべきだ。
 気象台の発表も悪い方に外れることがある。実際、予想最低気温が2〜3℃外れることも珍しくない。岡山地方気象台の霜注意報の発表基準は予想最低気温が2℃(気温4℃くらいで薄霜が降りると地元のベテランは言うが・・・?)。この予想が外れると、注意報は出ていなくても降霜が発生することも考えられる。注意報の発表にかかわらず、夕方5時頃の気温が10℃を切っていて、今晩良く晴れて無風になると予想されるときは要注意なのだろう。


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